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ランナー・タイこんなところに住んでます どこ、どんなとこ? わたしの家族 我が家のカレンダー 【 最近の追加・更新 】 写真集 『 ブナの森 』 (7/19) 検索
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2009年 03月 29日
今朝の外気温は18.1℃。室温、23。2℃。測候所の最低気温は、18.2℃。
朝になって、猫数匹、布団の中にもぐりこんでくる。少しだが、窓を開けたままだったこともあって寒さを感じたのかもしれない。 村のお寺「ワット・ノンギェン」の本堂の新築工事が完了し、この25日から31日までのスケジュールで「落慶法要祭り」が始まった。 25日から昨日までは、祭りの準備と言ってもいい、「前夜祭」のようなもので、「本祭り」は、今日、29日から3日間である。 この「祭り」、上の写真にもあるように、正式な名称は「ファン・ルーク・ニミット シャローン・プラウボーソット(ฝังลูกนิมิต ฉลองพระอุโบสถ)」というのだそうだが、省略して「シャローン・ウボーソット(ฉลองอุโบสถ)」と呼ぶのがふつうである。 敢えて翻訳すると、「結界石埋設、本堂落慶祝賀法要」ということにでもなるのかも。 この「結界石」を「ルーク・ニミット(ลูกนิมิต)」というが、砂岩または花崗岩などを、直径40cm前後の球形に加工し、黒く着色したもので、本堂内の中心部のヘソにあたるところに1ヶ所、本堂の周囲に8ヶ所埋設する。合計9個がセットになるのだが、祭りに先立つ1ヶ月前くらいから、これらの石を、何台かのピックアップの荷台に乗せて、遠くの村や町まで鉦や太鼓で賑やかに勧進行列をして歩く。 徳に預るために相乗りしようとお布施をしたものには、「金箔」が渡され、「結界石」にベタベタと貼り付けるのである。「結界石」は、貼られた「金箔」が目立つように黒く塗られていて、なんとなく神秘的に見え、有難味が増すように見える。 実際、この石にはじめてお目にかかったときには、密教的な神秘的な儀式のあと、どこか神がかりのような場所から手に入れてくるものなのかもしれないと思っていた。 ところが、この「石」をこしらえて、販売している「石やさん」がいることを知って、かなり興ざめしてしまった。 上の写真のように、「砂岩製」と「花崗岩製」の各種サイズのものを販売しているそうで、9個セットで、1万バーツ弱から4万バーツくらいらしいこともわかった。 それにしても、石材加工用の機材が進歩した現代ならともかく、手作業だけで加工していた時代、きれいな球形に加工することは、たいへんな作業だったにちがいない。 境内など「寺域」を定めて、仏教の修行の障害になるものの侵入を防ぐ「結界」は、日本の仏教寺院にもある。 たとえば、「不許葷酒入山門」とか、はたまた「女人禁制」とか。 「結界石」のしきたりは、大乗、小乗に共通してあるということは、仏教が、大乗小乗に分裂する前、非常に古い時代からのものなのかもしれないと思われる。 当然、タイの仏教にも、この「結界」内に入ってはならないものがあるはずだが、具体的に何なのかは知らない。少なくとも、現代では、寺の本堂が「女人禁制」になっているなどということはないし、むしろ、何か祭りがあるごとに、本尊前に座してお祈りするのは女性の方が圧倒的に多い。 「結界石埋設儀式」ということでいえば、この儀式を執り行うことが出来るのは、「寺社奉行(?)」のようなお寺を管轄する国のお役所から公認されたお寺だけで、どこの寺で行ってもいい儀式ということではない。そういうこともあって、国の出先機関のある県都の名刹からも、この儀式に坊さんが派遣されてくる。今回も、「チェンライ玉仏寺(ワット・プラケーオ)」からの坊さんも参加するようである。ときには、王室関係者が信者代表として参加されることもあるそうだが、今回は、そのようなことはないようだが、軍服のような肩章や胸に階級章をつけた県からのお役人の姿は見ることも出来そうである。 仏教伝来以来、仏教にまつわる儀式の多くが、盛大なお祭り行事になってきたようだが、なかでも、この「本堂落慶法要」は、村の最大の祭りで、いまでも、村を挙げての盛大な祝賀行事になっている。 「祭りのあと」が心配になってしまうほど、賑やかで晴れがましい祭り風景である。 「本祭り」の初日の今日は、近郷近在からのお客さんが、「祭り」に参加をするために、各家庭を訪ねてくる。訪ねてこられた側は、酒食を用意して歓待しなければならない。我が家にも大勢の客が来た。なかでも、ちょっと異色なのは、村の小学校の教頭・モンコン先生。この村の冠婚葬祭は、モンコン先生の司会なくしては成り立たないようなものである。毎年の「タイ新年」や何か大きな祭りがあるごとに、校長先生や教頭先生が訪ねてこられるが、敬意を表されているようで、悪い気はしない。 そのほか、義妹の「ノンカン」の新しい彼氏も、これを機会に訪ねてきた。「ノンカン」が声をかけたのだろうが、大きな祭りというのは、そのように人との新しい出会いの機会にもなるもののようである。 本来なら、遠方、ランプーンなどの親戚にも声をかけるところだが、かえって迷惑をかけることも気遣われて、今回は、我が家からは声をかけなかった。 後日、水臭いではないかと叱られるかもしれない。 我が家のもてなし料理は、かみさんたち主婦の腕の見せどころだが、その中の一品、「骨付き鶏肉の日本風煮物」が好評だった。 かみさんが、自己流で工夫したものらしいが、「ひね生姜」をちょっときかせた醤油・みりん味で、どこの家でも似たような伝統料理しか出さない中で、印象に残ったにちがいない。
by payarn
| 2009-03-29 18:17
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